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KeN's GNU/Linux Diary


2013年08月09日

_ [travel] トルコ旅行 #5

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朝食を取り、ユーロの現金でチェックアウト。プライベートチャーターの交渉に使ったメモ用紙が計算に重要だったりしたので、「もしかしたら使うかもしれない」と手元に持っておいて正解だった。

さてオトガルまで荷物引いていくかね、と思ったらオーナーがオトガルまで送ってくれることに。Durakさんも同乗し、オトガルで名残り惜しくもお別れ。


9:15には来るというバスは9:20過ぎに到着。ミニバスで、他の搭乗者は韓国人カップルのみ。1時間ほどでカイセリのオトガルに到着。空港みたいに立派。

次の目的地スィワスへのバスのチケットは簡単に取れた。スィワスまでは3時間ほどの旅。車内は若干狭く、足が少々苦しいが、飛行機のように機内モニタや飲み物サービスがある(トイレはない)。「007慰めの報酬」と「インクレディブル」をザッピングで観るというよくわからないことをして過ごした。

スィワスのオトガルは市内へは遠いけど、セルヴィスという無料の市内へのバスがあるはず……と聞いてみると、「イスタンブール」と書かれていたからスルーしていた小さなミニバスだった。イスタンブールと書いてあったのは広告か! 市内では渋滞にひっかかりはしたものの、無事に到着。


体重計を持った子供に「Yes! Yes! Yes!」と叫びながら付け回される(こちらは「No! No! No!」と返事)という体験をしながらホテルへ。どうも体重計を売ろうというのではなくて、体重を計って小銭を稼ぐというビジネスなのか?

ともかくホテルBuruciye Otelに到着。ちょっとややこしかったので、Google Mapsがなかったら苦労したかも。

部屋は綺麗で、ここまでの中では一番高級な雰囲気のところか。


昼食探し。だいぶ田舎側に来たので飲食店もあまり開いてないかなぁと思ったけど、わりと開店している。ただ地元のお客が少ないのでどうにも判断が難しい。

結局口コミやガイドでも評価の高いレゼッチに入る。ディスコミュニケーションでスープが2つ来たり、半分サイズのを2人で食べたいというのがフルサイズのを半分に分けるという形で来てしまったりして、だいぶお高くついてしまった。ただ牛・マトン・トマト・ナス・ピーマンを串焼きにしたスィワスケバブはうならされる味。

食べ切れなかった分は持ち帰り(「パケット」)にしてもらう。ぴっちり包んであってフォークなども揃っており、素晴しい。夜はこれ+何かスーパーで追加くらいでもいいかも?


ブルジエ神学校の建物内に観光案内所があるらしいので、ガイドブックよりまともな地図があるか聞いてみる。親切にいろいろ教えてはくれたのだが、結局地図はないみたい。小さくまとまっている町なのであまり必要ないかもしれないけど。

神学校は今は中はカフェになっており、ちらちらと高校生?の集団が声をかけたそうにこちらを伺っている。メルハバーと呼びかけると、その女子高生たちがパートナーに興味津々な様子で駆け寄り、「ジャポン!? トーキョー!!?? キャー!!!!」というよくわからないが大変な盛り上がりで、「写真一緒に入ってください!」と携帯カメラでの撮影大会が開催された(目が素敵! ということらしい? 撮影したものはFacebookに掲載して自慢するようだ)。

出たところで今度は大学生くらいの若い男性2人組から「あなたが希望することをこのアルバムに書いてくれませんか」ということをお願いされる。あまりに唐突なのと彼らは英語はあまりできないのでよくわからなかったのだが、ともかく英語通訳に入ってくれた女性の話ではそういうことらしい。イスタンブールあたりならここでチップを要求されるところだが、本当に希望することを書いて写真撮影されて終わり。なんだったんだろう…。

空港もあるし、乾癬治療のために世界中から訪れる場所への中継地点ではあるらしいのだが、日本人はおろか、観光客っぽい人はまったく見かけなかったので、珍獣的存在なようだ。ジャポンだよ、というと皆ニッコリしたりコンニチワーと挨拶してくれたり。


ホテルのWiFiパスワードの説明がわかりにくかったのだが、紙に書いてもらってようやくわかった。それは言葉の説明では難しいよ…。

疲れて一眠り。起きたらだいぶ遅くなっていた。昼間はあまり気付かなかったが、外がやたらと賑やかで騒々しく、おまけに隣との壁が薄くてテレビや水の音が派手に漏れてくる。うーん、外見は立派だけどいろいろイマイチなホテルだった。スィワスに泊まる方にはお勧めしない。

強い日射しに当たったせいで、パートナーはそのままダウン。自分はお腹が空いたものの、幸い強い味方「パケット」がある。冷めてもイケる。平らげて就寝。


朝。パートナーの頭痛は回復したものの、明日には帰国の途につくし、無理しないことを前提にする。実際のところスィワスでは特に必須というほどの予定はないので、ゆっくり町を散歩するという程度に。

ロビーでは何かの研究会なのか大会なのか、ともかく大学生っぽい若者がいっぱいで大騒ぎ。

朝ごはんはさすがの豪華さ。暖かいものから冷たいもの、デザートまでひととおり揃っている。ヨーグルト、オリーブ、カイセリサラミがおいしい。オレンジジュースかと思ったものはアンズジュースで、「あんず棒」を彷彿とさせる味だった…。

クリーニングサインのメイドさんがなぜセクシーポーズを決めているのかは不明。

ホテルから空港へのシャトルバスを聞くが、英語ができないということで意思疎通に一苦労。タクシーは100TL以上かかる、というところまではわかったが。Google Translateを使ってトルコ語→英語翻訳したものを見せてもらってもちょっと意味が取れないですねぇ…。結局英語のわかるゲストさんに手伝ってもらって、トルコ航空のバスがBuyukホテルから5TLで出てるからそれに乗るといいよ、ということがわかった。


土曜の朝ということで人もまだ少ない。高原っぽく涼しめ。メルハバーと言うとニッコリ返してくれるし、向こうから話しかけてくるパターンでも都会と違って本当にただ雑談をしたいだけ(それぞれ片言の英語でのやり取りだけど)、というのんびりした雰囲気。

チフテミナーレやウル・ジャーミィを見ながら、トルコ航空のオフィスに行ってみる。e-ticketを見せて、これなら9:30のバスだねぇというお返事。


修復完了間近、とガイドブックに書いてあるギョク神学校へ。でもガイドブックの写真の状況からまったく変わっているように見えないんですが! 中には入れないものの、表側は綺麗に修復され、タイルが美しい。このあたりは新興の中層マンションも多いね。カラフルでカミニートみたい。


オスマン朝以来の歴史あるクルシュンルハマム。今回水着は持ってきたものの、ちょっと敷居が高いので結局ハマムは入らなかった。


お昼は流行っているケバブ屋でチキンデュラム。デュラム2本とチャイ2杯で合計5TL。これは安い! ちょっとデュラムの水分が足りなくて喉が乾くけど、セットメニューとしてアピールされていたアイランだと確かに良い塩梅になるのかもしれない。


ホテルに戻るまでの道をぷらぷら。店は活気があり、モスクの下は高級貴金属アーケードだったり、古い建物の2Fはおっちゃんカフェ(チャイハネ。基本男性しかいない)だったり。

そういえばカッパドキアでAvniに聞いた話では、おっちゃんカフェに昼間暇そうに集って茶飲んだりゲーム(バックギャモンが多い)してたりするように見えるのは、遊んでるだけじゃなくてあれが商談の場になっているらしい。事件はおっちゃんカフェで起きてるんだ!


ホテルに戻ったところ、Don't disturbサインをそのままにしてしまっていて、掃除されていなかった…不覚。

一休みしてから、気を取り直して掃除を頼み、城塞跡へおでかけ。女子大生っぽい2人組にパートナーが声をかけられて、「シャッターを押してほしい」ということかと思いきや、「一緒に写ってくれませんか!」だった。彼女たちもFacebookに上げるのかな(笑)。


のどかな高台公園。城塞跡は城壁しか残っていないので、それ自体は特に見るものはない。警察官にコンニチワーと笑顔で呼びかけられる。「日本人旅行者を家に招待したことあるよ! 丸い平たいパンに驚いていたよ!」という人とも雑談。


ホテルに戻ると綺麗に掃除されていた。一眠りして、20:00頃に夕食に出発。ライトアップが綺麗で、モスクの近くでは配給も始まっていた。大砲の音がドンと鳴るのを初めて聴く。


というか…レストランがどこも一杯!? 目星を付けていたお店は見つからず、ぐるっと回って雰囲気の良さそうなお店は「閉店でーす」とお断わり。

このままでは食いっぱぐれるので、レゼッチ手前のキョフテロカンタへ。一巡目が終わったようで、空き席ができていた。レンズ豆のスープ、スィワスキョフテ。キョフテをハーフにしたけど、ちょっと少なめだったかな。パンをいっぱい食べてそれなりに埋める。味はよかったよ。サラダにミントが入っているのは面白い。


トルコ最後の夜のお散歩。ホテル周りが毎夜なんか騒がしいんだよなぁと思ったら、おっちゃんカフェが遅くまで開かれていて、そこでゲームやら談笑やらする人たちがたくさんいた。これはうるさいわけだ。

パッキングを済ませて就寝。パートナーはいろいろ騒音に悩まされてうまく眠れなかったようだ…。


最終日。快晴続きのトルコ旅行の中で唯一の曇り。朝食に野菜の素揚げがあり、とても美味しかった。

昨日のシャトルバス乗り場まで歩き、乗車して運賃支払い。街を抜けると空港までは荒れて乾いた地が広がる。ジャレド・ダイアモンドの『文明崩壊』でよく事例として書いてあるように、昔は無限に感じられた緑豊かな木々と草地だったのをどんどん消費していったらこうなっちゃった、ということかねぇ。

スィワス空港でチェックイン。こじんまりとした空港。


イスタンブールまではB737。11:00搭乗、満席。行きと同様に昼食としてサンドイッチが出てきた。13:00にイスタンブールに到着。


国際線ターミナルに移動して成田行きへのチェックインを済ませる。市内に少し出てみる計画だったけど、ボーディングタイムまで3時間少々しかないので早々に諦めた。スィワスからイスタンブールに来ると、湿気で蒸し暑い…。

地下にあるスーパーマーケットで家用のおみやげやいくつかバラマキものなど、それに家で楽しむためのバグラワを購入。バグラワは頼めば箱にちゃんと詰めてくれる。

いつものようにセキュリティゲートではひっかかりまくった(泣)。1回目は金属検査、2回目はラップトップ、3回目は靴…。1回目にヒットしたのもおそらく靴の止め金のせいなので、とりあえず靴は抜いだほうがよさそうだ。

イスタンブールアタトリュク空港の制限区域内は、座るところが乏しい。特に左側は鬼門で、フリーで座れそうなのは搭乗ゲートの椅子くらいしかなく、食べ物もカフェが数点程度。

右側にフードコートがあり、こちらでは各国料理が並ぶ。とはいえ、和食や中華のフードコートはがっかりな結果が目に見えてる(中華料理自体は食べたかったのだが)ので、安心・安定でボリュームのあるバーガーキングのワッパー。ポテトも美味しいれす。最近は最後にバーキンというのが定番になっているような……。


帰りの飛行機は777。3-3-3真ん中で隣は来なかったのでラッキー。

『ダイ・ハード ラスト・デイ』は前評判どおりひどい映画だったが、ともかくでっかい車でほかの車を踏み潰したり撥ね飛ばしたりしたいんだ! という意気込みだけは伝わった。『GIジョー バック2』は面白かったよ。特に同盟国のイギリスをこっぱみじんにしておいて「あれは偽者の仕業だった!」で済んじゃうあたりが…。開始早々にGIジョー部隊が全滅した気がするが、ともかくザ・ロック様が見られたのでよいのだ。

夕食はトマトパスタ、朝食はキッシュ。悪くない。

午前中に成田着。久しぶりの強烈な湿気で「ここはバンコクか?」と思うほどだった。

往路も復路も夜便で眠っていた時間が長かったせいか、意外に近く感じたトルコ。トルコの人たちがお勧めしていたエーゲ海や地中海側に行ってみるのもまた楽しいかもしれない。

  • トルコの人たちは総じて人なつっこく、親切。「まぁまぁ、チャイでも飲んでいきなさい」という感じ。小さい子供連れだったりすると、それはもう大変な歓待になってそう。英語は通じたりまったく通じなかったりだが、がんばればなんとなくお互い伝わる。
  • 夏のイスタンブールは湿気はあるけど東京ほどじゃない。夜は涼しい。アナトリア地域は湿気がなくて高原のような過ごしやすさ。ただどちらも日射しは強烈なので対策を十分にして水分補給しないと死ねる。
  • 交通機関は概ね時間に正確。イスタンブールではイスタンブールカードがマストアイテム。
  • 物価は安くはない。想像どおり、イスタンブールが一番高くて、カッパドキア、スィワスという順。だいたい日本の2/3〜1/2くらいの感覚。輸入モノだと日本と変わらない。食事を人数分頼むと1人1,000円以上になってしまう勘定だけど、量が多めでパンやお通しサラダは付帯なので、2人で1品+スープ程度でも十分だったりする。
  • 三大料理というわりにはすごく凝った料理があるわけではないが、ほぼどれも馴染みやすい。米をよく使い、スパイスもマイルドめ(お好みで辛いのもテーブルや青唐辛子ピクルスとして用意されている)なので、日本人に飽きない味。ケバブも美味しくはあったのだけど、スープや煮込み料理がどれも美味しかった。イスタンブールならアジアサイドお勧め。
  • 危ないとされるところには近寄っていないし、海外旅行での通常警戒モードに入っていたということもあるが、とても安全な印象。
  • 道が入り組んでいるところもある中で、Googleマップがとても役立った(※旧バージョンの!)。プライベートツアーでは本来の電話としても活躍。TurkcellのプリペイドSIMは安くはないが、買ってよかった。