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KeN's GNU/Linux Diary


2018年10月29日

_ [reviewml] Re:VIEW Version 3.0.0 preview4

Re:VIEW 3.0.0preview4 を10月28日にリリースしました。本当は Release Candidate にしたかったところですが、正式前にもう少し対処したいところがあり、preview の継続となっています。

前回のpreview3に引き続き、preview4の新機能や注意点を解説します。

gem版のインストールについては、preview 版のため「gem install review --pre」を使います。

旧バージョンのプロジェクトを新しいバージョンに合わせたものに更新する review-update コマンドを導入しました

Re:VIEW 2→3や、3preview→3、および今後のバージョンに備えて、アップデートツールを作ってみました。重要になりそうなツールなので、どんどん使ってみていただきたいです (なるべく安全側に倒してはいますが、いちおうプロジェクトをバックアップしておくことはお勧めします)。

式を表す //texequation に ID の指定による採番およびキャプションを付けられるようにし、@<eq> 命令でその参照もできるようにしました

業務でもよく使うので、機能追加してみました。なお、これはリストと同様に「式1.1」のように式上にキャプションとして付けるもので、いわゆる TeX での式の横に付くような「(1)」みたいな形ではありません。TeX 型の式番号を使いときには、わざわざ回り道をする意味はなく普通に最初から TeX で書けばよい話ですし。

また、キャプションの見た目についてはあまり手をかけていないので、reviewequationまわりのマクロを適当に変えて装飾するほうがよいでしょう。

IDGXMLBuilder、PlaintextBuilder、TextBuilder において @<chapref> の展開結果を独自に作成していたのを止め、ほかのビルダと同様に chapter_quote のロケール文字列を使うようにしました

IDGXML を使っていてさらに @<chapref> を使っているというケースはそう多くないと思いますが、これまで chapref パラメータで独自に解釈していたのを止めました (もともといろいろバギーでしたし)。カスタマイズしていた場合は locale.yml の chapter_quote で指定し直してください。

samples フォルダ内のサンプル集は preview3 でそのままでは PDF を生成できませんでしたが、rake pdf だけで動作するように修正しました

Rakefile のルールを少し学びました。あと、ディレクトリ内の*による取得だと順序不定なので、sortもするようにしています。lib/tasks/のファイルは辞書順に読まれます。

PDFMaker: review-jlreq.cls クラスファイルでも hiddenfolio パラメータを利用できるようにしました

隠しノンブルを review-jlreq でも使えるようにしてみました。

EPUBMaker/WEBMaker: imgmath 機能を有効にしたときに、各 //texequation に対してフォントサイズを明示して渡すようにしました

@naotacoさんから報告いただいて、対処してみました。一部のパッケージのマクロでは本文側で指定したフォントサイズを無視してしまうようで、式内で再度指定するようにしています。

_ [cooking] 鮭のムニエル