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KeN's GNU/Linux Diary


2017年11月17日

_ [indesign] APFS+InDesignのスクリプトウィンドウの組み合わせバグをなんとかする

DTP作業用のmacを新調。すでに周知されているとおりInDesign CS6が動かなくなっているので、InDesign CC 2017をひとまず次の安定版ターゲットとすべくいろいろと立ち回っている。

macはもともとSierraが入っていたところに移行失敗でやむなくHigh Sierraになってしまったのだが、例のAPFS化により、InDesignのスクリプトウィンドウが困ったことになった。

本来は次のように辞書順にスクリプトファイルが並ぶ。

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これが、High Sierra環境だと、次のようになる。

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従来はOSから返るディレクトリのファイルエントリが辞書順になっていたのが、APFSになって生のハッシュ順になってしまったということらしい。Linuxでスクリプトを書いていた身からすると「フツーsortしてから加工を始めるだろ」と思うのだが、Adobeの開発は辞書順で返ってくる前提しか考えていなかったようだ。

APFSでない環境あるいはファイルシステムであればこの現象は発生しない。

InDesign CC 2017、2018両方で確認したこの現象についてはAdobeのチャットサポート経由で伝えており、たぶん2018では直るのではないかと、薄い期待を込めて思う。2017にも入れてほしい、とはお願いした。

ともあれ、このままでは何かと困るので、同等のスクリプトウィンドウを2時間ほどで作ってみた。こんなかんじ。


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Hacking InDesign with JavaScriptdialogScriptWindow.jsxとして置いた。

app.scriptPreferences.scriptsFolderはユーザー環境のほうしか見てくれないのでどうしたものかと思っていたのだが、scriptsListならアプリケーション・ユーザー環境両方のスクリプトファイルのパス一覧を配列で返してくれるので、これを加工することにした。しかも、scriptsListを実行した瞬間にパスを読み直してくれるようなので、ファイル追加にも対応できる。

scriptsListはちょっと変わった配列になっていて、

 [ "アプリケーション:Scripts Panel:Samples:JavaScript:AddGuides.jsx",
   "/Application/Adobe%20InDesign%20CC%202017/Scripts/Scripts%20Panel/Samples/JavaScript/AddGuides.jsx" ]
 [ ..., ... ]
 ...

のように、1つめに表示用フレンドリーなパス、2つめに実際のFile URIを格納する配列の配列という形となっている。:なのはたぶんmacだからで、Windowsだと違いそうだが、いずれにせよAPFS以外なら普通にスクリプトウィンドウを使えばよいので構わないだろう。

APFSの影響でこのscriptsListはバラバラな順序になってしまっているので、1つめのパス名に従ってソートした上で、関係ないファイルは飛ばしてツリー化する。applescriptも私は使わないので、JavaScript系のファイルのみにした。

ツリー構成(TreeView)はあまり情報がなくて苦労したのだが、要は枝を持つものはnode、端となるものはitemとして追加すればいいItemListの延長線だった。

TreeViewのonDoubleClickイベントはオブジェクトモデルビューアに載っていない。最初迂闊にalertを呼び出してみたら、初期描画のときにもなぜかこのイベントが呼び出されるようで、ひどい目にあった。

実際のスクリプト呼び出しはdoScriptを使ってscriptsListのFile URIを実行するだけで変わったことは何もしていない。

あとはInDesign CC 2017のUI文字が大きすぎる(13pt)ので9ptになるようにTreeViewに指定してみているのだが、どうもこれは無視されるようだ。

ということで、早くこんなツールがなくて済むようにバグ修正が待たれる。


2017年09月11日

_ [indesign] DTPerのスクリプトもくもく会#3に参加してきた

前々から気になっていた DTPerのスクリプトもくもく会 にようやく参加でき、Yusukeさんらお会いしてみたかった方々にもお会いできてたいへん有意義な時間でした。

新たな知見も得られて、今後のAdobeツール向けのスクリプト開発がまた一段とはかどりそうです。ありがとうございました。

  • ESTKのオブジェクトモデルビューアの元データは、~/Library/Preferences/ExtendScript Toolkit/<ESTKバージョン>/omv$indesign-<バージョン>.xmlのようにして格納されている(ユーザー環境から拾っていることから推測できるように、一度そのバージョンをビューする必要がある)。これを拾えば、普通には困難なEnumerator値の逆引きができる。具体的には/dictionary/package/classdef[@enumeration='true']から簡単に拾い出せた。
  • ESTKの不快なプチフリは、すべてのAdobeツールのnapを切りまくればよい。ESTKとInDesignだけはやっていたのだけれども、全部やらないと効果がないらしい。( https://ten5963.wordpress.com/2017/06/22/estkのプチフリについて/ から転載)
while read domain; do defaults write "$domain" NSAppSleepDisabled -bool YES; done < <(defaults domains | awk 'BEGIN {FS=", "} {for(i=1;i<=NF;i++)print $i}' | grep -i adobe)

私は「スクリプト作成のためのスクリプト支援」として、InDesign上での検索UIで指定した内容を、JavaScriptのソースとして書き出すというスクリプトをもくもく会の間に作ってみました(ある程度作っていたものをブラッシュアップしました)。

実行するとこんな感じで吐き出します。

app.findChangeTextOptions.caseSensitive = false;
app.findChangeTextOptions.ignoreDiacritics = false;
app.findChangeTextOptions.ignoreKashidas = true;
app.findChangeTextOptions.includeFootnotes = true;
app.findChangeTextOptions.includeHiddenLayers = false;
app.findChangeTextOptions.includeLockedLayersForFind = false;
app.findChangeTextOptions.includeLockedStoriesForFind = false;
app.findChangeTextOptions.includeMasterPages = false;
app.findChangeTextOptions.kanaSensitive = true;
app.findChangeTextOptions.wholeWord = false;
app.findChangeTextOptions.widthSensitive = true;
app.findTextPreferences = NothingEnum.NOTHING;
app.findTextPreferences.findWhat = "あああ";
app.findTextPreferences.justification = Justification.RIGHT_ALIGN;
// app.findTextPreferences.underline = (new Boolean(true));
// app.findTextPreferences.strikeThru = (new Boolean(true));
app.findTextPreferences.underlineColor = "C=0 M=0 Y=0 K=60";
app.findTextPreferences.underlineGapColor = "C=100 M=47 Y=0 K=44";
app.findTextPreferences.underlineGapTint = 50;
// app.findTextPreferences.underlineGapOverprint = (new Boolean(true));
app.findTextPreferences.underlineType = "直線ハッシュ";
app.findTextPreferences.underlineOffset = 8;
app.findTextPreferences.underlineWeight = 1;
app.findTextPreferences.strikeThroughType = "二重線";
app.findTextPreferences.strikeThroughOffset = 0.5;
app.findTextPreferences.leadingModel = LeadingModel.LEADING_MODEL_CENTER;
// app.findTextPreferences.allowArbitraryHyphenation = (new Boolean(true));
// app.findTextPreferences.numberingRestartPolicies = resolve("/@find-text-preferences/@numbering-restart-policies");
// app.findTextPreferences.bulletChar = resolve("/@find-text-preferences/@bullet-char");
// app.findTextPreferences.parent = resolve("/");
app.changeTextPreferences = NothingEnum.NOTHING;
app.changeTextPreferences.changeTo = "いいい";
app.changeTextPreferences.changeConditionsMode = ChangeConditionsModes.REPLACE_WITH;
// app.changeTextPreferences.numberingRestartPolicies = resolve("/@change-text-preferences/@numbering-restart-policies");
// app.changeTextPreferences.bulletChar = resolve("/@change-text-preferences/@bullet-char");
// app.changeTextPreferences.parent = resolve("/");
// app.activeDocument.changeText();

テスト用に適当に設定したのでちょっと長くなっていますが、設定項目がnullやデフォルト値の場合は書き出さないので、普通はもっと少なくなります。皆さんがもくもくしている中でお時間をいただいて、スクリプト実装内容の発表もさせていただきました。

資料にもあるとおり、私のサイトHacking InDesign with JavaScriptにて、dialogExportFindSet.jsxという名前で公開しています。Enumeratorの逆引きテーブルができたので、「この設定はJavaScriptだとどうなるんだろう?」というときにもちょっと使えるかもしれません。

InDesignのXML探索や、characterの操作などはかなり遅いのに対し、find/grepの検索・置換はチューニングされているのか圧倒的に高速です。InDesignのXMLドキュメント操作においては「ダミー文字を入れておいてdocument.findTextしたりdoument.changeGrepしたりする」というテクニックをよく使います。

そういえばMD5500さんからの宿題となっていたInDesign XMLのDOMの一部を取り出してまた戻す、という操作ですが、やはり綺麗にできそうな気がしません。InDesignのDOM処理はかなり怪しく、ツリー上のUI操作もスクリプト命令も貧弱だし、DOMの「変更」操作は容易にクラッシュするので、コンテンツを直したら一部ではなく全体を組み直すようにしないとやっぱりうまくいかないのでは……というなんとも心許ない返答となります。


2017年08月01日

_ [travel] ロシアMAKS旅行(5)

ロシアMAKS旅行(4)より。

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咳は少し出るし若干疲労感はあるが、スープ効果とパブロンでだいぶ復活。

土曜のMAKSにパートナーと2人で向かう。

金曜とはうって変わり、Kazansky駅はかなりの混雑。乗ろうとした特急は立ち客で埋まっている。時刻表に掲載されている次の時間の車両は今日は走らない、と言われ、ちょっと思案。しかし各駅列車は空調がなく時間がかかるので、結局30分ほど後になるが特急を選択。

この選択は正解で、急行列車はすぐ到着し、着席して発車を待つことができた。発車の頃には通路や車両間に多くの人たちが立って乗っている。

Otdykh駅も昨日の数倍の混雑。荷物検査やバスに乗るにも時間が当分かかりそうと判断して、昨日見たバス降り口側の仮設トイレで済ませておく。

荷物検査やバス乗車は時間はかかったものの、バスは2本見送って着座でゆっくり会場へ。曇りで涼しく、ありがたい。

しかし、多数の人々が荷物を検査されて迷彩服姿の軍人にバスに次々と詰め込まれて運ばれていく、というのはとてもソビエトロシアっぽい感じがあるな!

入場口も荷物チェックにたどり着くまでにだいぶ時間がかかったが、チェックのあとは昨日同様前売りチケットの力ですぐに抜けることができた。

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会場も人でごった返し。たまに空いたところに入り込んで撮影する。

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前日にランチ調達ができなかったので現地で……とハンバーガー屋に並んだのだが、ここは失敗だった。お手洗いなのかツーオペからワンオペになってしまっていたり、ホットコーヒーを売りにしているのかそのオペレーションに時間がとてもかかったり、でさほど後ろではなかったはずなのに全然進まない。

そうこうしている間にPAK FA T-50のフライパスデモが迫っていたので、購入をパートナーに任せて撮影スポットに向かったものの、進み切れないままダイヤモンド型の機体が遠くへ飛び去るのを見るのみとなってしまった。

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その代わり、MiG-35の地上展示があったので、じっくり近くから観賞。

パートナーと合流。ハンバーガーはポークだった(いろいろ手が塞がって撮影できず)。

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昨日は選びたい放題だった芝地が立ち見の人で埋まっており、ちょっと呆然とする。そうこうしているうちに、Su-34、Su-35、そしてT-50 2機によるデモフライト。これは嬉しい。

T-50が戦闘機動で空を踊る。斜めにゆっくりと進む変態機動もおおいに見せつけてくれた。これで見たかった機体は全部見ることができた。我が旅行に一遍の悔いなし。

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このあとのSR-10のフライトでどっと観客が減ってくれたので、滑走路に近い前方に移動し、椅子も設置。立ち見は多いけれども、探すとところどころに空きスペースは多い。

そうしているうちに、ロシアSwiftsチームによるMiG-29編隊のデモ。フレアをばらまき、6機が息の合った機動で旋回する。

会場ナレーションが「我らがロシア万歳!」みたいなことを叫んだところで、観客も口を揃えて「ウラー!」

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軽飛行機(CH-801)のあとは昨日も見たThe Baltic beesのフライト。ロシアンナイツチームまで見るにはこのあと3時間も待たないといけないし、それを見ていると宿に戻るのが20時くらいになってしまうので、ロシアンナイツは諦めてBaltic beesの途中で帰ることにする。

会場内の仮設トイレはどこも大行列だったが、会場から出たところの入口付近の仮設トイレは空いていた。

バスを1つ見送り(それでもやっぱりすぐ来るので)、座って駅へ。特急はなかなか来なかったが、それでも来た列車の乗車ドアはちょうど立っていた位置だったので、あっさり座れた。後からやってきた人たちはやはり立ちっぱなし。

モスクワだけなのかロシア全般なのか、こういう近郊列車も地下鉄も、列を作って待つということが基本ない。乗車口はここという案内もないし、そんなに正確な停車位置はないという理由もあるかも。なんとなくボーッと皆立っていて、到着するとドア付近に殺到して乗り込み、席を確保する。ただし、降りる人を待つ、子供連れ最優先、というのは守っているようだし、殺到はするものの力づくで割り込むということはないので、これでうまくいっているのだろう。

ダスビダーニャMAKS、素晴らしい満足の体験だった。

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帰りにおみやげを買いにTsvetnoy Bulvar駅のTsvetnoy Central Marketへ。ハチミツのスフレを購入。

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最後の晩餐。鶏肉とマッシュルームと玉葱をバターで炒め、スメタナで煮込む。ピラフとあわせ、ザワークラウトとともに。いい夕食であった。

帰り支度が必要だが、疲れ切ったので食後は2人でぶっ倒れ。一度起きたものの、歯磨きが限界だった。

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朝食は最後の残り物を。ピラフと黒イクラの組み合わせがタラコ焼きおにぎりのようでイケる。結局買ってきた食材で残したのは、ピタパンひとかけとコーン油、白ワインくらい。がんばった。

荷造りを進める。チェックアウトまで、私のほうは風邪がまだ治り切っているわけではないので安静にして寝る。パートナーは残りの現金を持って最後の買い物へ。

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12時に宿をチェックアウト。アパートメントホテルアダージョパヴェレツカヤは、不満な点の少ない、良い宿だった。ATMにお金が入っていなくて引き出せないのが問題点くらいか(スキミングの可能性はたぶんないとは思うのだけれども、いちおうATMを使うときにはいつもプリペイドのカードを使っている)。

気持ちよい空気の中、Paveletsky駅へテクテクと歩く。というか、空港への列車がお昼時間帯がすっぽり抜けて、5分で駅に走り込むか(無理)、40分待つかしかない。

旅行初日に苦労した道のりも、わかってしまえば地下道をまっすぐ抜けるだけだった。 地下道ではハンドスピナーがたくさん売っている。

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Aeroexpressの入場改札はなし。少し待つと列車がやってきた。いざDME空港へ。

降りるときに改札でQRコードをかざす。旅行前にチケットを購入していたけれどもそのときにはQRコードがまだ発行されていなかったので、ネットからダウンロードしておいたので、それをスマートフォンでかざすだけ。

さて、DME空港について入場荷物検査をしたあとにJALカウンターに行くわけだが……ここでしくじった。Departureの表示のとおり2Fに上がったのだが、ここは「すでにチケットを持っている」人向け。

1FのJALカウンターに行くと、JALパックほか帰国の皆さまの長蛇の列……。オンラインチェックインは済ませているものの、DME空港のJALは手荷物カウンターというような代物はないのでエコノミーの行列に並ぶしかない。おまけに「機器の調子が悪い」らしくてカウンターがほとんど開かず、進まない……。30分ほど待って荷物を預け、搭乗チケットを取得。去年はこのあとの出国審査に1時間かかったことを考えると、お昼をゆっくりというのは無理そうだなと心配になる。

幸い昨年と違って出国審査やセキュリティは空いており、あっさり突破はできた。

Aeroexpressの列車待ちとJALカウンターの時間ロスの影響で時間はあまりないものの、せっかくプライオリティパス持ちになったので、DME空港の2つのラウンジを試してみたいと思っていた。パスを持たないパートナーはゲート近くで買ってきたごはんを食べる、ということでまずはS7のラウンジ。

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けっこう混んでいる。食事はミネストローネやカナッペ、ブリヌイなど。ミネストローネはだいぶひどい出来。ブリヌイはスメタナとジャムを付けて悪くない味だった。しかしだいぶ狭くてゆっくりできる感じではないなぁ。

もう1つのBusiness Loungeへ。Business Loungeはこのホールに2つあるのだが、最初に行ったほう(出国に近いほう)はプライオリティパスは受け付けず、ゲートに近いラウンジを指示される。

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さて、こちらを後側にしたのは失敗だった……。広さはS7より上なのだが、ともかく席がない。ソファー席は家族連れで埋まっていて、席が空かないかと狙っている人たちが常にうろうろしている。

幸いスツール席を確保できたが、足は浮くし両脇は狭いしで落ち着けるものではない。スイーツはチョコレートばかりで選べず。温かいものはのびたペンネ、水っぽいマッシュポテト。カニカマサラダと豆サラダはわりとマシだったので、こちらを主につまんでいた。

この席の長所は、空港の様子がよく見えることか。シャワールームがあったので、最後に使えばよかったかも。歯磨きだけしてラウンジを出る。

なお、荷物を持って席を立った瞬間に次の人がずざーっと席取りにきた。サツバツ!

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JAL搭乗。B787-8で、席も往路とまったく同じ。夕食の鳥チーズパスタはけっこうイケた。

朝食のホットサンドはちょっと喉に詰まるので二口程度。

うとうと寝たけれども、映画として『ローガン』(プロフェッサーもローガンも悲しい……)、『コング』(時間切れで途中までしか観られなかった。大味感がすごかったが残りの内容が気になる。とりあえずサミュエル・L・ジャクソンを見ていれば十分に面白い気がしてくる)。

定刻に到着。西からの帰りは早いねぇ。荷物も珍しくすぐ出てきて、帰宅。 東京は暑いょ……。

帰国当日も二度の洗濯をしながら修正納品などをしつつ、翌日から業務など本格復帰。 時差ボケは徐々に回復中。

  • 去年でおおむねモスクワのメジャーどころを回ったこともあり、2人とも慣れた感じでモスクワの生活を楽しんだ。MAKS以外は予定を固定していなかったので、行き先は「明日どうしようかー」みたいなゆるい決め方。そういえば結局「モスクワに来たらまずはここ」というクレムリン宮殿内には入らなかったな……。
  • 天気がよくないときもあったけれども、気温はおおむね快適だった。今の東京がほんとツラい。
  • 飛行機を除いた24回の食事のうち、外食らしいのはわずか6回。ほかはほぼ自炊、あとはスーパーのお惣菜で済ませた。おかげで旅費がえらく安くなっている。
  • 乳製品はヨーグルト、生クリーム、バターは最高。牛乳はパートナーによるとちょっと酸っぱかったらしい。野菜はやや固め。牛肉はロシア産のは品質が悪い。豚肉、鶏肉、ウサギ肉は良い。卵が何気に最高。パンは黒パンや白パンのほか、中東系のピタパンやホブス、ユフカなどバリエーションが多い。焼くオーブンがほしかった。魚介はあまり試していないが、ニシン酢漬けやカニカマはおいしい。お酒は風邪っぴきだったこともあり、ほとんど飲めなくて悲しい。
  • MAKSはとても良かった。交通機関のMAKSシフトなども整備されていて、とまどうことはまったくなかった。そして西側やアジアのエアショーでロシア機というとまれだし、そもそもロシアの現役機がこんなに何度も長時間飛び回るのを観られる機会はここしかない。
  • Google Mapsは大活躍。なぜかコンパスを掴むのに時間がかかるが、バスやトラムなどのルートやリアルタイムの待ち時間を示してくれるので、知らない場所でも安全にたどり着くことができた。トロイカカードのリチャージも機械で簡単。
  • 昼間が長いせいもあり、治安的に危なさは感じなかった。去年はひったくりを数件目撃したけれども、今回はせいぜいメトロの駅で寄ってきた人にお金をねだられたくらい。

2017年07月31日

_ [travel] ロシアMAKS旅行(4)

ロシアMAKS旅行(3)より。

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いよいよモスクワエアショー「MAKS(ロシア語表記でMAKC)」本編、一般公開日の金曜日。 この日はパートナーとは別行動で、パートナーのほうはトレチャコフ美術館やイコン美術館に行ってみるらしい。

朝に青焼修正依頼に対応していたら、ちょっと予定していたよりも遅くなってしまい、朝ごはんは前日の残りとヨーグルトであわただしく出発。どこでも仕事ができるというのは考え物だ。

入場チケットはWebで購入し、印刷済み。

会場まではKazansky駅(最寄りメトロ駅はKomosomolskaya)から出ている近郊列車で向かい、Otdykh駅で降りてシャトルバスで会場のラメンスコエ空港、というルートとなる。

実際のところ、TVでも毎日ニュースで「今日のMAKC」的なコーナーがあるほどの一大イベントなこともあり、交通機関は完全にMAKSシフトされていて迷うことはほとんどない。

Komosomolskaya駅からKazansky駅側に降りると、「MAKS→」の案内が床や壁に続いており、Kazansky駅では特設切符売場がずらりとできている。ここで往復の特急券を購入、664RUB。レシートみたいなしょぼい券だが、バーコードが付いており、それを自動改札のリーダーにかざせばよい。往復で違いがわからなかったのだが、別にどっちを使ってもかまわなかったようだ。

特急スプートニク号にちょうど乗れて座れた。検札は1回やってきた。途中数駅だけ停まり、だんだんとダーチャが飛び飛びにあるような森林風景を見るうちにOtdykh駅。50分くらい。

Otdykh駅からはやはり案内に従って簡単な手荷物検査を受け、バスに詰め込まれる。ぎゅうぎゅうに詰め込まれてしまったが、いっぱいバスは来ていたので1本待ってもよかったかもしれない。MAKSシフトで信号で停められることもなく進むが、それでも20分くらいかかるし、気温は快晴26度、冷房なし、とちょっとしんどい。

写真は撮れなかったけれども、空港入口手前にはMiG-25などの往年の航空機が並んでいた。

MAKS会場入口で、もう少しだけ厳密な手荷物検査があり、当日券購入の行列はあるが前売チケット持ちはそれをスルーしてバーコードチェックを受けて入場。最近物騒だし、記名入場券なので何か確認はあるのかと思ったのだけれども、何もされなかった。MAKSサイトのFAQにあったとおり、水も食事も折り畳みチェアも問題なく持ち込めた。

開場からさほど時間が経っていないこともあり、上空では最終練習中の航空機も見える。ほかに軽飛行機や気球などがいくつも。

ついにここに来れた、という気持ちが高まる。

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IL-76のお出迎えのあとは、MiG-29、Su-35、34、カナード付きモデルのSu-35にSu-30。天国はここにあったんだ…!

途中、デモフライトに向かう巨大なMi-26がドナドナされていた。

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Mi-28とKa-52かな。ソビエトのヘリコプターってちょっと独特。

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会場にはスタッフがたくさんいる。ガイドブックをもらった。スーパーマンのマントを付けているのも道案内のスタッフ。

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A-50早期警戒機、Tu-160爆撃機、Tu-95爆撃機。冷戦時代だなぁ。

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背中に樽を載せたこいつは、VM-Tという特殊輸送機。バイコヌール宇宙基地にロケット関連の大型製造物を持っていくのに使っていたらしい。

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年代ものの飛行機たちの中に、現役っぽい迷彩Su-27。最高。

MiG-1.44って実在したのか。前から見るととんでもなくカッコ悪い(笑)。

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端ではドラッグレースみたいなのをやっていたようで、爆音とタイヤが軋む音に人が集まっていた。

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平日で午前ということもあり、会場はまだ余裕がある。トイレも仮設がたくさん用意されている(ただし流れないし洗うところもないので、覚悟は必要。仕方がないので飲み水で手を洗った)。

食事の屋台はハンバーガーのほかは蒸しトウモロコシが多い。

銃の組み立てデモとか、払い下げ品の販売とか、航空機に関連してレーダーや対空ミサイルなどの展示も。

滑走路正面の原っぱに陣どった。ハンズで買った背もたれ付き折り畳み椅子のデビューは上々だが、陽射しがけっこう暑い……。

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11:00になり、いよいよフライトデモのスタート。10機のヘリコプターがまず横断。

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Il-114のデモ。だいぶ古い設計の機体だけど、何か特別な意味があるらしく、観客がウラー!(万歳!)と叫んでいた。

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Su-35来た! Falcons of Russiaチームによる、4機フォーメーションでぐるぐると回ったり2機ずつで交差したりと魅せる。最高。

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練習機SR-10のデモ。前進翼機の実物が飛んでいるのを見るのは初めてだな。ラジコンのようにブンブン回っていた。

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ChelaviaチームによるR2002の編隊飛行。レシプロ機はあまり興味がないので……。

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MiG-29M2かMiG-35Sのどちらかであるみたいなんだけど、ロシア語のアナウンスではわからないし、外見で違いを見分けることも難しいのでわからないな。MiG-35はエンジンノズルがスラストベクター化によって長くなったらしいのだが、角度によっては長く見える気がするけれども、そうでないようなときもある……。上がったり下がったり失速寸前に止めてみたりと大いに暴れていた。

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Yak-130(途中にIl-2があったけどレシプロ機は……)。派手にフレアを上げていた。

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Su-30による戦闘機動的アクション。プガチョフコブラもやってくれました。会場は大いに盛り上がる。最高。

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持ってきたパンのお昼ごはん。サンドイッチはターキーとトマトが入っていて、気温でちょうどマヨネーズがとろけておいしい。パイは肉の詰まったサモサで、悪くないけれどもちょっと喉に詰まる。

しかしともかく暑い……。帽子をかぶって傘を差して、でも容赦なく陽射しが照りつける。でも暑いからと薄着になると風が吹いて寒かったりと温度調整が難しい。

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L-39を駆るラトビアのチームThe Baltic beesによるデモ。黄色と青のハチの塗装がかわいい。が、デモ30分はちょっと長すぎ(笑)。

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このあとは午後まで軽飛行機系の展示なのでしばらくいいか、と思っていたところで雲行きがどんどん怪しくなり、横殴りの強い雨が降ってくる。これはたまらんと屋内展示の建物へ。

皆雨宿りにやってくるので、混み混みで動きづらい。スホーイ社のブースでSu-27のカタログをもらってきた。しばらくボーイング社ブースの横で座って休み。

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しばらく天候を見ていたが、晴れ間は見えてきたけれども雷が鳴っているし、風も強いので午後は期待できないと判断。だいぶ疲れたし、雨でズボンが濡れてよくないので、引き上げることにする。ロシアンナイツは見たかったけど(あとから投稿ビデオなどを見た限りではかなりはしょった形でいくつかはやったのかな)。

同じことを考える人は多かったようで、バス停に向かう頃には雨は止んでいたものの、バスは激混み。駅に着いて、上がったプラットフォームは普通列車のほうだったようで(特急は奥のプラットフォームに行くべきだった)、Kazansky駅行きの列車もかなり混んでいた。幸い20分ほどで降りた人がいて座ることができたけれども、蒸して変な汗が出てくるのでだいぶ辛め。普通列車のほうは各駅で止まりながら1時間10分ほど。

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Kazansky駅のスーパーで少し食材を買い、宿に戻って汗だくの体をシャワー。本当はお風呂に入っておきたいところだったなぁ。

青焼修正の残りを片付け、納品。ややしけ気味のジャムウエハースと紅茶で一息ついていたら、体の芯から震えが……。やっぱり体が疲れているところに雨で風邪をひいてしまったらしい。風邪薬を飲み、布団を重ねてベッドで震え寝る。なんかロシアに来るたびに風邪ひいてるな!

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夕食は簡単めかつ体が温まるよう、鳥、玉葱、ナス、ズッキーニ、マッシュルームでスープ。そういえば鳥は本当はモモ肉がほしいところだったのだが、ロシアのスーパーだとモモだと必ず骨付きで、骨なしは胸肉しかない。あとはレバーかまるごとか。

ともあれ、パンとたっぷり野菜のスープでだいぶ体は楽になった。しっかり治さないと。

宿のセルフランドリーを使ったのだけれども、Booking.com経由の予約だと無料サービスではなかったそうで、フロントで540RUBを支払う。まぁ普通にランドリーを頼むと下着2つでその値段になるので、十分に安い。浴室内のヒーターでわりと乾くので、セルフランドリーを使わなくなって以降は手洗いしてそこで乾かすようにしていた。

ロシアMAKS旅行(5)へ続く。


2017年07月28日

_ [travel] ロシアMAKS旅行(3)

ロシアMAKS旅行(2)より。

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朝食は昨日の牛肉(ちょっと柔らかくなって食べやすくなっていた)とカニカマサラダ。せん切りにしたカニカマとキュウリにオリーブオイルと醤油のドレッシング、というとても和風の味わいだが、悪くない。

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おみやげ市として著名な、Izmalovskyマーケットへ行ってみることにする。このマーケットは月・火・木はお休みなので、行けるタイミングは限られる。

Partizanskaya駅(パルチザン!)からてくてく歩いて5分くらい。

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どう見てもうらぶれた遊園地跡地である。

で、市場の中はマトリョーシカやお皿、共産党グッズレプリカ、木でできた銃(日本のおみやげ屋に木刀があるのと同じだ)といったところで、めぼしいものは正直ないし、さほど大きくもない。

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奥は木造の教会を中心に小さな博物館だったり結婚式関連のお店だったりが入っている。ウェディングドレスを着た人たちもちらほら見かけた。

小腹が空いたのでリヤカー販売のハチャプリパイを購入。わりとイケるがヘビーめ。

ロシアに来るまでに背中や腰への負担が大きかったようで、嫌な腰痛がちょっと出始めていた。

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少し遠回りめに地下鉄の駅を巡りながら戻る。

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グルジアカフェのIllarion。ここもキャッシュのみだった。ナスで巻いたロビオ(くるみと豆のペースト)、ヒンカリ(小籠包みたいなもの。牛と羊)を注文。特にロビオが凝っていて美味だった。

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トラムでDanilovsky市場へ。ドーム型の立派なマーケットで、かなり高級めなところだった。中央が生鮮の果物や肉・魚の売り場で、壁際をぐるりと囲むように食べ物屋が並んでいる。中にあるベトナムフォーのお店が人気らしく、確かに繁盛していた。

バニラアイスで一息。

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夕食はウサギ肉をバターでロースト。じゃがいもが元々固いのかフライパンのフタがなくてホイルで代用しているがために圧が足りないのかわからないけど、なかなか柔らかくなってくれず、あとから取り出して電子レンジにかけるはめになった。

ウサギをほぐしにくいのは相変わらずだけれども、味はまぁまぁよくできたかな。

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朝。ぼちぼち食材の使い切りを考えていく。

固くなってきたフランスパンと残りの卵、牛乳と砂糖、ハチミツでフレンチトースト。スメタナを少し添える。

冷凍ブリヌイはトマト、ウサギローストと一緒に。

充実の朝ごはん。

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VDNKh駅から宇宙征服者のオベリスク。いい天気だけれども暑くなく、気持ちがよい。

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オベリスクの地下にある、宇宙飛行士記念博物館へ。ここは展示が充実していて素晴しい。さすが宇宙競争で最初に宇宙に人を送っただけのことはある。

先に宇宙に行って帰ってきたワンちゃんの剥製。

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ソユーズ(ISSかも)からの美しい映像も。

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電気椅子みたいだなと思ったら、G訓練装置だった。これでぐるんぐるん回されるわけだ……。

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工具(マキタ!)やスーツ、ソユーズ船内環境模型など惜しみない。

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宇宙食。フレッシュな野菜やフルーツも送ったりしているらしい。

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「ヒューストン、こちらヒューストン」みたいなコントロールセンター風の場所。12時間遅れでのロシアの衛星の追跡画面が出ている。

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宇宙からの帰還船、実物。

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あのMark Shuttleworth(Ubuntuの創設者)のスーツ。本当に宇宙に行った人なんだなぁ。

そして、TBSの秋山氏が。懐しい。

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かわいい宇宙マトリョーシカがあったのだが、残念ながらミュージアムショップには売っていなかった。売ればいいのになぁ(それとも瞬殺なんだろうか)。

VDNKhは1930年代に始まる博覧会会場で、広大な敷地の中に博物館や水族館などが散らばっている。正直広すぎて歩き回るのは死ねる。

宇宙博物館以外のお目当ては北東にあるボストークロケットの実物大模型なのだが、歩いていくと2km近くあるし、お腹も空いた。

幸い、最近になってミニバスでのルートが新たにできたようで、Google Mapsでも出てくる。10分間隔程度で回ってくるようで、すぐに乗れてトロイカカードも使えた。これは素晴らしい。

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ロケットの近くで評判の良さげだったCafe Moscow Skyへ。外見はかなり高級そうというか式場風というか、そもそもスタッフがいないし……と若干二の足を踏んだものの、ちょっと高くてもこの辺りならクレジットカードは使えるだろうし、売店パンではちょっと悲しいし、ということで入る。

結果から言えば、ここは大当たり。

パンはナッツとカルダモンのようなスパイスが混ぜ込んであり、美味。オリビエサラダはコンビーフのようなコクのあるハムで巻かれ、周囲のソースなど彩りも味も素晴らしい。ローストされたポテトもバターの香りとシャンツァイの組み合わせで良い。キエフ風チキンカツは昨年も含めて一番おいしいキエフ風チキンカツで、切るとバターのソースがたっぷりと流れ出す。 スタッフもフレンドリーだった。

その後ずっと、おいしかったねーと言い合うくらい。

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さてロケット……の前に、大好物のSu-27が展示されている。気絶。美しい美しい。去年の博物館のはプロトタイプのものでだいぶくたびれていたからねぇ。こちらのはちゃんとメンテナンスされていて、ノズル周りなども美しい光沢。

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からのーボストークロケット模型。こちらはパートナーが興奮。

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ヘリ、Yak-42、スペースシャトルに外見が酷似する「ブラン」。

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大いに堪能して、ミニバスに乗って駅に戻る。

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モスクワで最も長いエスカレータがあるので見たい、というパートナーの要望でPark Pobedy駅へ。確かに長いが、特段何かあるというほどでもないな……という感想。

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明日からいよいよ旅の本編であるMAKS参戦なので、スーパーでランチパックや水、その他食材を購入。

夕食は例の固い牛肉をヨーグルト漬けにしてから焼き、マッシュルームピラフとあわせる。ザワークラウトと焼きウィンナー添え。なかなか上手にできた。新たに買ったザワークラウトは、前のものよりも甘みは控えめで、いい味。

ロシアMAKS旅行(4)へ続く。


2017年07月27日

_ [travel] ロシアMAKS旅行(2)

ロシアMAKS旅行(1)より。

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ドゥーヴリウートラ、朝食。ヨーグルトがとてもおいしい。

リコッタとトマトとマッシュルームを具にバターでオムレツを焼く。スーパーで買ったブリヌイは、皮だけでなくて中に挽肉が入っていた。スメタナ(サワークリーム)、黒イクラ(味としては塩気の強いタラコ)を載せて食す。

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午前は地下防空壕ツアーの「バンカー42」に突撃してみたのだが、窓口はロシア語しかわからん、予約は電話でせよということであえなく撃退される。

仕方がないので、次は「丘の上の救世主教会」へ。ただ、この日の午前はカテドラルはクローズらしく、地下の第二礼拝堂のようなところのみしか観ることができなかった(撮影は禁止)。昼の光景からは想像しがたいのだけれども、深夜になるとこの周辺に着飾ったパリピが集結してウェイウェイしているらしい。

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宿の近くの木造教会。雰囲気があってよさそうだったのだけれども、滞在中はずっとクローズだった。

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昼食作り。ビーフストロガノフの要領で、豚ロース肉を切って小麦粉をまぶしてバターで焼き、マッシュルームと玉葱とスメタナのソースで煮込む。ディルも鮮度がいい。

パートナーは電話でバンカー42の英語ツアーの予約に成功。

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トラムと徒歩で、スターリン様式の建物の1つ「芸術家アパート」に来たのだが、あちこち工事中だし、中には入れないし、でまたも空振り……。この日はすべてが空振りである。豪華な外観と内部のくたびれ感が共産圏らしさを感じる。

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そのままKitai Gorod駅まで歩いてしまったが、だいぶ無理があった。疲労困憊。短い夏に全部終わらせるぜ! とばかりにあちこちで大工事。

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夕食はウサギ肉、ソーセージ、野菜の炒め煮。ウサギは身がしっかりして脂身の少ない鶏モモ肉という感じ。骨から身がなかなか外れないし、軟骨は固いので、やや食べにくい。

デザートは桃とヨーグルト。

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朝。残りのウサギ煮、ニシンの酢漬け、ヨーグルトで。贅沢においしい。

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Vorobyovy Gory駅から雀ヶ丘へ。2018年のサッカーワールドカップの会場ルジニキ競技場の最寄り駅でもあり、準備が進んでいる。

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ただ、雀ヶ丘側の出口は出たらすぐ林で、お店もなんもない。水を買いたかったのだが見当たらないので、仕方なく頂上まで歩いていく。リフトが存在するようなのだが、案内は見かけなかったし、稼働していないという報告もあるようだ。

頂上には売店もあり、無事に水をゲット。モスクワの街並を一望できるほか、反対側にはモスクワ大学の建物も拝める。丘はバスでやってきた欧米や中韓の観光客でいっぱい。

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グルジア料理の老舗なるお店を目指してバスに乗り、徒歩でノヴォデヴィチ修道院の横を抜けていく。Google Mapsさまさまである。去年に見た教会は、修復工事に入ってしまったようで足場で囲まれてしまっていた。

白鳥の湖公園なのだが、どう見てもカルガモかアヒルの親子である。

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湖近くにあるグルジア料理店「U Pirosmani」。キャッシュのみと言われてしまい、若干手持ちが不安な状況なので節制めに。おすすめされていた豆とナッツの煮込み「ロビオ」、牛肉と野菜のスープ「ハルチョ」、あとはパン。ロシア料理ではあまりない、辛みのあるスパイシーな味だった。パンがサクフワでおいしい。

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予約していたバンカー24の時間がそろそろ迫ってきているので移動……と思ったら少々早く着きすぎ、最寄りのTaganskaya駅のショッピングモールというのは単に小さい店の集合体でトイレなどはなく、とやや途方に暮れる。綺麗な公共図書館があったのでそこでトイレがてら時間を潰し、周辺の教会も見学。

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バンカー24はかつての核攻撃防空壕。モスクワにはほかにも隠れたのがいろいろあるし、ほかの主要都市にもあるらしい。

この見学については情報が極めて少ない。Webサイトを見ても、基本的にはまとまった集団でのツアーを前提としていて、個人参加についてどうしたらよいのかはツアー内容から推測して、あとは電話するしかないという。パートナーの申し込み時の電話の内容(幸い、電話オペレータは英語ができる)から推測する限りでは、「Bunker-42 Tour」というオーソドックスなものになるようだ。

ゲートに10分前集合と言われて待つが、特にアナウンスらしいものはなく、小雨から本降りになってきたので扉をくぐって中へ。チケットを中で買ってこいとスタッフに言われて窓口で購入。英語は通じない。ここはソビエトだ、同志。申し込んだ名前などもまったく確認されなかったので、時間がわかっていれば飛び込みでも参加できたのかもしれない(ロシア語ツアーになる可能性はあるが……)。

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英語ツアーのガイドは滅茶苦茶早口のおにいちゃん。内容の2・3割を聞き取れたかどうか……。同じツアーグループとなった人たちも英語ネイティブという感じではなく、インド人っぽい人たちは「わかった?」「わかんね」と話していた。

「写真は私が許可を出したところで撮ること」「ここは撮影もビデオも禁止」といった重要事項はわかったし、このバンカーの概要やキューバ危機で何が起きていたかといった事前知識を押さえていれば、たぶんこういうことを言っているのだろうなという予測はつく。

とりあえず地下65mまでをひたすら階段。螺旋状にぐるぐる降りるので、目が回る。50mくらいだと核攻撃で掘り起こされてしまうのだそうな。

中はちょっと艦船の中に似ている。

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サンダーバードをほうふつとさせる。

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核による反撃という想定。(ツアー客からのボランティアによる)オペレータ2人がキー、パスコード入力、発射をコントロールする。

最後にひとつ、ドッキリがあってツアーは終了。

降りるときにエレベータを見かけたのでこれで帰りはさっくり戻るのかな、と思いきや、65m階段を上がるミッションが全員に課せられた。ここはソビエトだ。

ちょっと値段が高いような気はするけれども、まぁ楽しむことはできた。

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宿まで公共交通機関で行くには微妙な距離なので、歩いてみる。モスクワ川との中州に何かあるかと思ったけれども、さして面白いものはなかった。

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スーパーで食材を買い、気になっていたデリKulinarnaya lavka Bratyev Karavaevykhでケーキを購入。クリームブリュレは絶品。卵と生クリームという材料を高品質にとれるロシアならではか。リコッタとレモンのパイ包みも、アーモンドやレモンの風味が濃厚でおいしい。

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夕食。トルコのユフカのような薄いパンを買ってきたので、牛肉・パプリカ・ナスをフライパンでグリル風に仕上げてマヨネーズをかけてみた。

方針としてはよかったと思うのだが、ロシアの牛肉はいわゆる廃用牛なのだろうか?と思うほどに固くて臭みがある。叩いてからクミンなどの濃いスパイスで味を消すか、ヨーグルトに漬けて柔らかくするかでもしたほうがよさそうだ。

ロシアMAKS旅行(3)へ続く。


2017年07月26日

_ [travel] ロシアMAKS旅行(1)

去年ロシアに行ってきたばかりだけれども、夏休みにまたロシアに行ってきたのであります、同志。

今や軍用機はステルス・無人機といったかつての飛行機の美しさのカケラも感じられないものばかりで、唯一美しさを保っているロシア機も米国に続いてそう遠からず醜悪なものになっていくのだろうという予感がある。ロシアの大規模な航空ショー「MAKS」はモスクワ郊外で隔年で開催されており(パリと同じ年)、今年は開催年。ここを逃すと次はどうなっているかわからないし、ロシア旅行のコツは昨年でおおむねわかったし、クリミア情勢も動かなそうだし、ということで進路をモスクワに向けることに決定。

いいから早く飛行機を見せろ、という向きはこちらをご覧ください。

モスクワの外食は去年でおおむね経験したので、今年はロシアの食材をスーパーで買って自炊もしてみよう!という目的も加え、キッチン付きの宿を選んだ。

観光ビザのためのバウチャーは今回は宿から無料で発券(PDFファイル)された。あとは前回同様にロシア大使館のWebサイトでビザのフォームに入力、白金台のロシア大使館でビザを申請する。バウチャーがロシア語しかなかった(コピペしようにも文字を取り込めない)のとビザフォームの出力が去年と違っていたのにちょっととまどったが、カメラで写してリアルタイムGoogle翻訳を使ってなんとかこなす。ビザは2週間後、無事発給された。

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成田空港。チェックインを終え、去年は朝カレーを食していたが今年はそこまで空腹ではなかったので、たこ焼きを。そういえばセキュリティのスキャンは、機械じゃなくて自分が回らないといけないというものだった。

モスクワのDME空港へのJALの機材は787-8。残念ながら今回はラッキーアップグレードはなかった(普通ない。まぁPEXが買えなくてHISで買った券だし……)。サンクトペテルブルク方面に行くであろうJALパックツアーの人たちがいっぱい。

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機内食の昼食は鮭のパエリア。悪くない。

機内エンターテイメントでは漫画の『夏目友人帳』(アニメで途中からしか知らなかったのでこういう話だったのかと理解した)と『ぼくたま』(名前だけは知っていたが、3巻までだとさっぱり話が進まない)。映画は『おじいちゃんはデブゴン』(サモハンキンポー!)、『ライフ』(オチはやると思ったよ……)。

到着前の軽食にはホットサンド。

JALエコノミーは少し広めで、さほど体の苦しさを感じることなく過ごすことができた。ただやはり飛行機で寝るのは難しい。

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飛行は順調だったのだが、上空混雑で待機、さらに駐機スポット混雑で待機、と乗客もスタッフもちょっとお疲れ。でも、おおむね到着予定時刻どおりではあったのか。

前回時間のかかった入国審査はあいかわらず。急いで狙いの列に向かったので、少しは早かったかもしれない。乗り換えがある人は3時間の余裕を持たせてもおっかない空港だよね。

荷物をピックアップし、2F国内便出発ロビーに向かって前回はこの辺だったよねぇと探して同じMTCのカウンターでSIM購入。通話+データのSmartプランで1,000RUB/枚だったのでちょっと値上がりしている、のかな。Nano SIMで問題なし。お互いにかけるときは、頭の「+」までちゃんと入れるか、+7を8に置き換える必要がある、ようだ(確信はないけど互いに通話していたときはそんな感じだった)。

工事が進みました!と公式サイトで宣言されていたAeroexpressだが、あいかわらず空港を出てから埃っぽい外を歩いていく必要がある。でもだいぶ改善はされていた、かな。前よりも人は多め。

車内はだいぶ暑い。移動の最中にカメラを落としてしまい、ガラスが派手に割れた音が……。蓋も衝撃で歪んでいて確認することもままならないため、ホテルに着くまで何もできない。

パヴェレツカヤ駅に50分ほどで到着。

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今回の宿は、パヴェレツカヤから徒歩10分ほどの「アダージョ」というアパートメントホテル。ステューディオの部屋で2人には十分。キッチンは電子レンジ、2口IH、冷蔵庫、食洗器、電気ポット、フライパン、鍋と揃っている。オーブンがないのがちょっと残念だけど、そう贅沢は言えまい。新しい建物なのでまだ綺麗だし、同じ建物のホテル「メルキュール」(運営会社は同一)の施設をそのまま使える。ロシアではバウチャーやレジストレーションといった独特のルールがあるので、法に抵触せずにアパートメント型のところをリーズナブルに、というのはなかなか難しい。その意味で、このアダージョは駅からやや遠いという点以外は優れたところだと思う。

ちなみにパヴェレツカヤ駅周りがロシアの夏恒例の工事だらけ、GPSの特に方向がしばらく安定しない、という問題で到着までにいささか迷った(実際のところ地下道をまっすぐ進めばよかった)。涼しいと聞いていたのに気温28度となってるし……。

カメラはまさに不幸中の幸い。ドライバーで蓋をこわごわこじ開けてみたところ、レンズに付けたUVプロテクタが砕けているだけで、レンズや本体には損傷はないようだった。プロテクタだけならメーカーを問わないし、カメラを扱っている電気屋なら入手できる。衝撃をプロテクタが受け止めてくれたんだなぁ……。パートナーが電気屋を探してくれて、ロシアの秋葉原的なGorbushkaに明日急遽向かうことに。

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宿の近くにあるデリ。よさそうなのでそのうち使うことにする。

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スーパーで食材を買ってきて夕食。だいぶ眠いので簡単めに。冷凍ペリメニ(ラビオリみたいなもの)を茹でたもの、焼いたソーセージとトマト、パックで売られているザワークラウト。ペリメニがだいぶ固くて指定茹で時間よりも倍くらいかかった。

食事を終えると疲労と眠気の限界でぶっ倒れて、そのまま就寝。

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朝。4:00頃に目が覚めた。紅茶とお菓子を一口。レモン風味のメレンゲを包んだクッキーで、なかなかおいしい。

朝食はニシンの酢漬け、黒パン、茹で卵、ザワークラウト、リコッタチーズ、オレンジジュース。単なる半熟茹で卵なのに、卵の味が濃くてうまいな! パートナーは直火式のエスプレッソメーカーを持参してきたので、エスプレッソで。

交通カードの「トロイカ」にチャージして、いざメトロ。

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電気街デパートのGorbushkaは、4号線Bagrationovskaya駅から歩いて5分くらい。このときは4号線のいくつかの駅の上り線側はプラットフォーム工事をしていて、閉鎖になっていた。

2層になった広大な空間の中、携帯屋だらけでカメラ屋が見当たらず途方に暮れかけたが、なんとかそれっぽいお店を発見。ウォータープルーフなし・UVで900RUB。海外で急に買うならおおむね妥当な額かな。レンズまわりに付着したガラス片も綺麗に掃除してくれて、カメラが無事復活した。ウラー!

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近くにあるショッピングモールTRTs Filionのフードコートで昼食。安心のテレモクのハチャプリブリヌイ(チーズ入りのパンケーキ)、その横にあったポテト屋のクムピル(というのはトルコなので、こっちでは何と呼ぶんだろう。ふかしたポテトに具が載っている)みたいなの。ちょっと疲労がひどくて、パートナーに買ってきてもらった。味はどちらもおいしい。

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モール内のハイパーマーケットで買い物。乳製品の品揃えなどもすばらしいが、なかでも目をひいたのが、カニカマ愛に満ち満ちたコーナー。棚が全部カニカマ……。

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最寄りのメトロ4号線Fill駅から帰り。上りホームが閉鎖しているので、いったん下ってKuntsevskaya駅に行く。地下区間で涼しくて速い5号線に乗り換えられるかと思ったのだけど、改札出て入り直さないとダメのようだった。おとなしく4号線で戻る。

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買ってきた食材で冷蔵庫と冷凍庫が埋まった。これでほぼ外食はしないことが確定。

日本からは塩、砂糖スティック、胡椒、マヨネーズ、醤油、小分けパックのオリーブオイル、ハーブミックス、ラップ、アルミホイル、菜箸、割り箸、直火エスプレッソメーカー、コーヒー、あとはテフロンフライパンを1つ持ってきている。

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コロンみたいなおやつ。若干しけった感じがあるがこういうものかも。紅茶に合っておいしい。

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おみやげを買いに、北のNovokuznetskaya駅方面へ。丸亀がある。ナチュラシベリカでパートナーはおみやげを物色。

周辺にはいくつか教会がある。この辺りはレストランも多く、人もいっぱい。去年も思ったが、夕食どきだというのにテラスにいる人たちは食事はサラダ程度で、皆お酒を飲んでまったりしている。

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マーケットでイクラや米を買ってきたので、鍋でごはんを炊き、イクラめし。おかずにはマッシュルームとナスと玉葱の塩胡椒炒め。

ごはんは1.8合程度を、30分浸水・強火沸騰・15分弱火・10分蒸らしという手順でおおむねそれっぽく仕上げられた。ジャポニカ系だがピラフ用の米なので、若干食感が違うのはご愛嬌。イクラは粒が小さく、どちらかというとトビッコに近い味だった。その後のスーパーでも大きなイクラはなかったので、ハイパーマーケット近くなどにあったイクラ専門店で探さないとだめなのかもしれない。

この日も食後とともにぶっ倒れて寝ていた。

ロシアMAKS旅行(2)へ続く。