Javaは、米サン・マイクロシステムズが 1995年に開発したプラットフォーム独立のコンピュータ言語です。
現在、WWWを見るために使っているマシン・OS(プラットフォーム)は、UNIX、 Windows 95/NT/3.1、MacOS、等々あるわけですが、このような状況でWWWサー バからある一つのプラットフォームでしか動かないようなサービスしか流さな いのはあまりにも他のユーザ・プラットフォームを無視してますね。かといっ て、全てのプラットフォームに対応したサービスをそれぞれ作成するというの も非現実的です。
そこで、Netscape Navigatorのようなブラウザプログラムに「バーチャル マシン」というものを用意し、そのバーチャルマシン上でプログラムが動作す るという仕組みが、Javaの概念です。これならバーチャルマシンが用意されて いるプラットフォームならどれでもOKですね。ブラウザ上で動くプログラムは 「アプレット」と呼ばれます。バーチャルマシンを内蔵したブラウザには Netscape Navigator(Communicator)、Internet Explorer、HotJavaといったも のがあります。
Java言語はC++言語の仕様に良く似ています。ですが、初心者ユーザがハマり やすいポインタや構造体、明示的メモリ管理、等々の点をごそっりと除き、実 にすっきりとしたものとなっています。
インターネットへの接続回線のスピードがまだそれ程速くない現在、Java 言語で書いたプログラムソースコードをそのままバーチャルマシンに送るとい うのはさすがに時間がかかって非能率的ではないでしょうか(ちなみに「Java Script」という同じJavaでも大分毛色の違う言語はソースコードを直接取って、 それをブラウザが解釈する、という仕組みになっています)。Javaでは、ソー スコードを一度「コンパイル」という作業を通して、バーチャルマシンが読み 易い形に変換します。余計な情報も全部落とすので、サイズも小さくなります。 この「コンパイル」という作業にはJDK(Java Development Kit)とい う開発キットが必要となります。現在、次々と各プラットフォーム用のJDKが 発表されています。主なところではSolaris 2.X,Windows95/NT,Linux,IRIX,MacOSといったところです。Windows 3.1用には、 IBMが販売している開発キットがあります。
詳しい言語仕様などの説明は、私と大谷 卓史氏の共同執筆による「は じめてのJava」(技術評論社、定価1,950円、 ISBN4-7741-0277-6)を見て下さい(笑)。本格的に学びたい、という方にはプロ フェッショナルな方達が書いた「一歩先行くインターネット Java入門」(翔泳 社、定価2,800円、ISBN4-88135-351-9)をオススメします。
なお、秀和システムから「はじめてのJava」なる同名の書籍が出てい ますが、これは拙著とは何の関係もございません。お間違えなきようお願い申 し上げます。
このページでは、本を書く過程で作成したアプレットや、その他作ったアプレッ トなんかを紹介していきたいと思います。
Netscape Navigator 3.0のWindows版では、Javaアプレットの動作がおかしい、 という報告がなされています。これは、paramタグを読まない、とい うNetscape Navigatorのバグです。paramタグを必要とするアプレッ トのページを見る時には、表示コードをWesternにしてみて下さい (日本語は化けますが)。また、Netscape社のanonymous ftpサイトで修正DLLが 手に入るので、このDLLに入れ替えることで確実に解決できます。
1996年末、Javaの開発キットJDK(Java Development Kit)の新バー ジョン1.1が登場しました。これは、いままでのJDK1.0.2とほぼ上位互換を保って いますが、いくつかの個所で重大な差異があり、これまでのアプレットが動作 しなくなる可能性があります。このページで紹介するアプレットには、JDK1.0.2, JDK1.1それぞれのソースを用意しましたので、違いを比べてみてください。
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