LATEX はセクション数やページ数などをカウントするのに使う「カウンタ」 を持っています。このカウンタの数値を変更すれば、ページを二つ飛ばしたり、 セクションナンバーを戻したり、といった事が可能です。
カウンタには、次のようなものがあります。
part | chapter | section | subsection |
subsubsection | paragraph | subparagraph | page |
equation | figure | table | footnote |
mpfootnote | enumi | enumii | enumiii |
enumiv |
enumi〜enumivは、 enumerate環境が入れ子構造になっている時を 考えて使われます。 enumiが一番外側で、 enumiiがその次、とい う形です。
階層構造になっているようなもの、たとえば subsectionは、 sectionカウンタが変わると0にリセットされます。
カウンタ値を変更するには、 \
setcounterと、
\
addcounter、 \
stepcounterを使用します。
\
setcounter{ counter name}{ counter}は、
counter nameに変更したいカウンタ、 counterにその値を入れます。
\
addcounter{ counter name}{ counter}は、
counter nameに変更したいカウンタ、 counterに増加数を入れま
す。1つずつカウンタを増加させるには、 \
stepcounter{
counter name}を使うと、 counter nameのカウンタが1つ増加します。
カウンタは、現在の状態を変更させるので、
\section{1節です} \setcounter{section}{5} \section{5節ではありません。}
では、「5節ではありません。」は、6節になります。「1節です」は、1節のま まです。
pageはこれだけ別で、ページ出力に変更した結果を反映させた後、カウ ンタを増加させます。
\section{ある節} \setcounter{page}{5}
は、5ページから始まります。
セクションナンバーなどをローマ数字やアルファベットで表したい時には、
\
renewcommand{変更したいカウンタ}{変更後カウンタ}を使
います。ここでの変更したいカウンタには、 theが頭に付きます。
the counter nameは、カウンタの値を出力するコマンドです。
表示形態には、
\
arabic\
roman\
Roman\
alph\
Alphがあります。 たとえば、第1節第6項が「A-VI」と表示されるようにしたいのなら、
\renewcommand{\thesection}{\Alph{section}} \renewcommand{\thesubsection}{\thesection-\Roman{subsection}}
のようになります。
自分で新しいカウンタを作りたい時には、 \
newcounter{
newcounter name}を使います。これは、\
begin{document}の前
で宣言します。 newcounter nameに新しいカウンタの名前を定義します。
ほかのカウンタを参照し、それが変更されたらリセットするようにしたい時には、
newcounter{ newcounter name}[ ref counter]のように、
ref counterに参照するカウンタ名を入れます。この参照するカウンタ
が stepcounter{ counter name}によって1つ増加するたびに、
リセットされます。