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13.6 番号の変更

LATEX はセクション数やページ数などをカウントするのに使う「カウンタ」 を持っています。このカウンタの数値を変更すれば、ページを二つ飛ばしたり、 セクションナンバーを戻したり、といった事が可能です。

カウンタには、次のようなものがあります。

part chapter section subsection
subsubsection paragraph subparagraph page
equation figure table footnote
mpfootnote enumi enumii enumiii
enumiv

enumi〜enumivは、 enumerate環境が入れ子構造になっている時を 考えて使われます。 enumiが一番外側で、 enumiiがその次、とい う形です。

階層構造になっているようなもの、たとえば subsectionは、 sectionカウンタが変わると0にリセットされます。

カウンタ値を変更するには、 \setcounterと、 \addcounter \stepcounterを使用します。 \setcounter{ counter name}{ counter}は、 counter nameに変更したいカウンタ、 counterにその値を入れます。 \addcounter{ counter name}{ counter}は、 counter nameに変更したいカウンタ、 counterに増加数を入れま す。1つずつカウンタを増加させるには、 \stepcounter{ counter name}を使うと、 counter nameのカウンタが1つ増加します。

カウンタは、現在の状態を変更させるので、


\section{1節です}
\setcounter{section}{5}
\section{5節ではありません。}

では、「5節ではありません。」は、6節になります。「1節です」は、1節のま まです。

pageはこれだけ別で、ページ出力に変更した結果を反映させた後、カウ ンタを増加させます。


\section{ある節}
\setcounter{page}{5}

は、5ページから始まります。

セクションナンバーなどをローマ数字やアルファベットで表したい時には、 \renewcommand{変更したいカウンタ}{変更後カウンタ}を使 います。ここでの変更したいカウンタには、 theが頭に付きます。 the counter nameは、カウンタの値を出力するコマンドです。

表示形態には、

があります。 たとえば、第1節第6項が「A-VI」と表示されるようにしたいのなら、


\renewcommand{\thesection}{\Alph{section}}
\renewcommand{\thesubsection}{\thesection-\Roman{subsection}}

のようになります。

自分で新しいカウンタを作りたい時には、 \newcounter{ newcounter name}を使います。これは、\begin{document}の前 で宣言します。 newcounter nameに新しいカウンタの名前を定義します。 ほかのカウンタを参照し、それが変更されたらリセットするようにしたい時には、 newcounter{ newcounter name}[ ref counter]のように、 ref counterに参照するカウンタ名を入れます。この参照するカウンタ が stepcounter{ counter name}によって1つ増加するたびに、 リセットされます。


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Kenshi Muto
平成11年9月19日