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1. まずは説明

「レポートやらなくちゃいけないんだけど、ワープロって数式がうまく出ない んだよな」

「ワープロの印刷ってなんか見にくいよな」

「ここに3cm位のスペースを開けて欲しいんだけど、どうやって入れるかな」

ワープロを使っていると、その表現力のなさ2に驚かされ、外字を作る手間などで肝心のレポートの内容がおろそ かになってしまいます。

Donald Knuth教授が開発したTEX (テック、テフ)は、このようなワー プロとはまったく違う発想で文章を作成していきます。彼は、通常のワープロのよ うに、「見たとおりの出力が得られる3」事にこだわりませんでした。「写植工でもないトーシロー がそんな簡単に読みやすいデザインで文書を作ることをできるわけない」とい う発想をしたのかどうかはわかりませんが、彼は写植を機械に任せ、人間はテ キストに写植をさせる「コマンド」を埋めこむことで印刷文書を作成する、と いうTEX システムを考案しました。TEX においては、テキストだけを見ても、 それがどのように印刷されることになるかは判りません。しかし、機械の内部 で写植の作業を行うことで「見やすい」文章が作成されます。

Leslie Lamportは、このTEX システムをさらに使いやすく改良した LATEX (ラテック、ラーテック)を作成しました。そして、これを日本語化し たのが、NTT作成のjLATEX (ジェーラテック)やASCII作成の pLATEX  です。さらに機能をアップしたものにLATEX 2e があります。 この日本語化はASCIIが行っており、pLATEX 2e という名前で公開さ れています。

本マニュアルは、jLATEX に基いています。極力、LATEX 2e でのコ マンドも紹介していきますが、筆者がまだ使い始めてまもないということで大目 に見てやって下さい (^^;)



Kenshi Muto
平成11年9月19日