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2. LaTeXの構造とコマンド

LATEX の文書の作成は、通常のエディター(Emacs,Muleなど) を使って行います。文書ファイルの名前は、Filename.tex のよ うに拡張子が.texになります。

まずはmule lesson.texのようにして、1つ文書を作ってみましょう。 次の文書を入力してみます。 は、空白を示します。LATEX2e  を 使っている場合は、j-articleになっている部分を jarticleに置き換えて下さい。


\documentstyle{j-article}
\begin{document}
最初の例です。スペース や改行は何を示すでしょうか。最初は難しいかも
知れませんが、徐々に慣れていきましょう。

テスト文書をいろいろ変更してどのように        反映       されるかを確認し
ていきましょう。
\end{document}

さて、文書を保存したら、これを機械に写植させます。

jlatex lesson.tex

を入力してみましょう。サイトによってはplatex lesson.texが入力 になるかもしれません。

エラーのようなものは出ましたか??が出て止まるようだったら、 qを入力して中止し、エディターでどこがいけないかを確認し、修正 します。lesson.dvi outputのようなメッセージが出て再びコマンド 入力モードに戻ってくれば成功です。

結果を見てみましょう。

xdvi lesson.dvi

を入力します(X Window System上のみ)。

$\hrulefill$

最初の例です。スペース や改行は何を示すでしょうか。最初は難しいかも 知れませんが、徐々に慣れていきましょう。

テスト文書をいろいろ変更してどのように 反映 されるかを確認し ていきましょう。

$\hrulefill$

このようになりましたか?

結果をプリントアウトするには、

lpr -d lesson.dvi

と入力すれば、プリンターから出力されます(サイトによってコマンドは違う 可能性があります)。

これらのコマンドを使っている時にCommand not foundのようなエラー が出る時には、自分の.cshrcというファイル(csh,tcsh等 のcsh系シェルを使っている場合)の内容を見て、set path=の中に /usr/local/binがあるかを確認しましょう。

使ったコマンドをもう一度見ていくと、

  1. mule filename.tex:文書原稿ファイル作成。
  2. jlatex filename.tex:写植開始。
  3. xdvi filename.dvi:文書をプレビュー。
  4. lpr -d filename.dvi:文書印刷。
のような流れになります。よく覚えておきましょう。

論文のように、ページ数が非常に大きくて、印刷したい部分だけを抜き出して そこだけ印刷したい、という場合には、dviselectというコマンドが あります。

書式は、dviselect start page:end page infile outfile

です。たとえば、test.dviという100ページの文書があり、この10ペー ジから25ページだけを抜き出してtest2.dviという文書にしたいなら、 dviselect 10:25 test.dvi test2.dvi とすれば目的のページだけが test2.dviに書かれます。ページ数の情報はそのまま残っています。

X Window Systemでない端末、たとえばMacintoshやPCでは、xdviを開 く事はできません。そこで、いくつかの機能を縮小して、文字端末画面でもプ レビューできるようにした、dvi2ttyというコマンドがあります。

書式は、dvi2tty dvifile

です。いくつかのオプションもあり、dvi2ttyとだけタイプする事で 表示されます。メールに挿入したい時などは、dvi2tty dvifile > outfileとすることで画面表示する代わりにファ イルoutfileに書き出しますから、後はそれをメール内にインサートす るだけです。

では、lesson1.texの内容を見ていきましょう。

\documentstyle{〜} は、文書の形式を定義するコマンド です。これがないと、どのような形式の文書を作成するか判らないので、 LATEX はエラーを出します。 j-articleのほかにもいくつかあるのですが、 一番使いやすいので、このマニュアルでは特に断らない限り、 j-articleを使用します。ちなみに、ASCII系 TEX の場合には、 jarticleとなって間に「 -」が入りません。 LATEX2e  では、 \documentclass{〜}を通常、使います。

\begin{document} は、文書がここから始まることを意味します。 これがなくては文書が始まりません。おまじないと思ってください。

ここから本文が始まります。 書いた文書と出力した結果を比較してみると、

のようなことが判ります。

最後の \end{document} で、 \begin{document}で始まった文書を完結します。この後に何を書 いても無視されます。このように、コマンドは、 \begin{〜} で始まり、 \end{〜}で終わります。

jlatexを実行すると、さまざまなファイルを生成します。

ほかにもいくつかできる時もありますが、主にできるのはこれらのファイルです。 文書作成、印刷が終わったら、 .texの原本だけ残しておけば、後はそれ から再作成できるので、消去して構わないでしょう。


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Kenshi Muto
平成11年9月19日