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8. パイプ処理

UNIXではさまざまなコマンドを組み合わせることでその表現力を上げることができ ます。

たとえば lsを例に取ります。ディレクトリ内のファイル数が非常に多くな り、一画面では収まらなくなる時があります。このような時、画面から溢れそ うになったら、そこで一時停止したら便利だと思いませんか? 画面を一画面 ごとに区切るには、 moreというコマンドがありました。

ls|more

を入力してみます。すると、ファイル名が画面下まで表示されると more の表示が出ます。 moreの操作方法でこれを扱うことができます。この状 態では lsが横方向に1つしかファイル名を表示しません。マルチカラム に対応するため、

ls -C|more

と入力する事で求めたい結果が得られます。

|は、 |の前の表示結果を |の後ろの入力としなさい、とい う意味です。

次に、

cd ..;ls

を入力してみます。これは、 cd ..で1つ上のディレクトリに移動した 後、 lsを実行します。 ;はその前の作業が終わったら次の作業を 行いなさい、という意味です。

もちろん、 |,;は複数個使って組み合わせることもできます。

lsなどの出力は通常、画面ですが、ファイルとして記録することもでき ます。

ls -l $>$ ls.doc

を入力すると、 ls.docという ls -lの結果を書いたファイルが出 来ます。 $>$によって出力の行き先を変えることができる訳です。 $>$はそのファイル名がないことが前提ですが、 $>$$>$に変えることで ファイルへの追加を行うことができます。

逆に、 $<$はキーボードからの入力の代わりにファイルからの入力にな ります。数値計算のデータを扱う時などに使われているようです。



Kenshi Muto
平成11年9月17日