UNIXは、マルチユーザー、マルチタスクのシステムです。通常のパソコンだと、 1つのコンピューターは一人しか作業できず、その作業も1つだけです 11。
マルチタスクという事は、一人がいくつかの作業を同時に行うことができる、 という事です。あっちで Emacsを開いて、こっちでそこで編集したTEX のファイルをコンパイルしてプレビューするといった事もマルチタスクです。
それぞれのタスクを プロセスと呼んでいます。
現在のプロセスの状態を知るには、 psを使います。
ps [オプション]
現在のプロセスを表示します。オプションがなければ自分の作ったプロセスを 表示します。
オプション
X-Windowの複数の ktermでそれぞれの自分のプロセスは独立しています。 Window 1のプロセスは、Window 2で psを取る時には、 xオプショ ンが必要です。すべてのプロセスから自分の作ったプロセスだけ見たい時には、
ps aux|grep ログイン名
のようにして、自分のログイン名のあるプロセスを探します。
プロセスには、 フォアグラウンドと バックグラウンドの二つがあ り、フォアグラウンドはプロセスが終了するまで次のプロセスが実行できず、 バックグラウンドはその終了がなくても次のプロセスを実行できます。フォア グラウンドは、 ctrl-cで強制終了することができます。
バックグラウンドは、コマンド名の後に & を付けることで実行します。 emacsならば
emacs &
で、 emacsがバックグラウンドとして実行されます( emacsをバッ クグラウンドで行うにはX-Windowで作業している必要があります。)。この時、 それを実行した方には、 [1] 11031のように、数字が表示されます。 Returnキーなどを押すと、再びコマンドを入力できる状態になっている ことが判ります。
バックグラウンドは、 ctrl-cで強制終了することはできません。バック グラウンドを中止するには、 killを使います。
kill [オプション] プロセスID
プロセスを制御します。プロセスIDは psで表示される PIDの数字 です。
オプション
通常は -9を使います。
フォアグラウンドは、 ctrl-zで中止することができます。これを再開す る時には、フォアグラウンドで再開する時は
fg
フォアグラウンドプロセスとして再開します。
バックグラウンドで再開する時は
bg
バックグラウンドプロセスとして再開します。
を使います。